新たに保佐人に就任した案件は、本人(被保佐人)が入院しているのですが、残念ながら退院は難しいという事でして、仮に退院できたとしても一人暮らしは不可能だという事がわかっています。
ただ、本人が住んでいた賃貸物件が放置されていて、賃料の支払いが続いている状態なのですが、このまま放置すると賃料の負担が無駄になってします。
そこで、賃貸不動産の解約手続きが必要になるのですが、その手続きを取るために賃貸物件の現状確認に行ってまいりました。
借家は木造の一軒家で、小さいですがお風呂もついているものでした。
通常、不動産を拝見にしに行くと、かなり汚れているケースが多いのですが、今回のお宅ではそれ程汚れは目立たなかったです。
新しいテレビ・掃除機・エアコンなどがあり、処分するのはちょっと勿体ない気のする家電がいくつかありました。
預貯金口座、株などの金融資産の存在を匂わせるような郵便や、書面は見つかりませんでした。
親族についても連絡を取り合っているような気配は無かったです。アルバム等本人の思い出に繋がるようなものを探しましたが、少しだけありました。こういう物こそ、できるだけ漏れなく確保したいのですが、何も見つからない事もあります。
仏壇は無かったのですが、位牌などの置物はあったので、それに対する対応は必要だろうと考えました。大家さんがお寺を紹介してくださるので、そちらに相談してみる事にします。
また、介護用の大きなベットが有ったのですが、これがレンタルなのか所有物なのかを見極める方法がありませんでした。
介護保険のサービスを利用していたので、通常はレンタルでしょう。居宅介護を行っていた業者へ連絡してベットについての事を確認する必要が有りそうです。
賃貸契約の解約の流れ
状況は確認できましたので、解約に向かって大家さんと相談します。何をどの程度行えば良いのかを確認して清掃業者、内装業者などを手配する必要があります。
幸いな事に、今回は大家さんが協力して下さったので、規模の大きな物件の割に返却のための計画が立てやすくなりそうです。
清掃業者の手配と見積もりに合わせて、裁判所に不動産の処分許可を申請して取得しないといけません。
処分許可というと、所有不動産の売却などのイメージを持ってしまいますが、賃貸物件の解除も同じです。
要は、本人の帰る場所がなくなってしまう事に対して裁判所の許可を取らないといけないという事です。
見積もりが出て、許可がおりたら清掃の実行という流れになりますが、解約のために動き出してから、だいたい1カ月くらいで終わるようです。
今後も、このような話は多くなりそうなので、しっかりと手続きを覚えておくことにします。
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