病院の中には、いくつか種類の違う病棟があります。ちがいによって、運用される目的や制度が異なるため、簡単にまとめてみます。
介護医療院
要介護高齢者の長期療養・生活のための施設です。
要介護者で、長期にわたり療養が必要である者に、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の介護および機能訓練、その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設です。
対象保険制度は介護保険制度です。
介護療養型医療施設
医療の必要な要介護高齢者のための長期療養施設です。
療養病床等を有する病院または診療所であって、当該療養病床等に入院する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護その他の世話および機能訓練その他必要な医療を行うことを目的とする施設です。
対象保険制度は介護保険制度です。
ちなみに2024年3月末に廃止が決まっており、介護医療院へと引き継がれる予定です。
介護老人保健施設
要介護高齢者にリハビリ等を提供し在宅復帰・在宅支援を目指す施設です。
要介護者であって、主としてその心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設です。
保険制度は介護保険ですが、併設病院や、外部病院で治療を受けた場合は医療保険が適用されます。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
入居する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理および療養上の世話を行うことを目的とする施設です。
保険制度は介護保険です。
介護老人保健施設との違いは、医師がいないため医療行為が必要な方は入所できません。
医療療養病棟
急性期医療の治療を終えた後も、病院での医療提供の必要度が高く、療養を継続的に行う必要のある慢性期の患者さんを対象とした病棟です。
適用される保険制度は医療保険制度です。
介護療養と紛らわしい名称ですね。
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