認知症に備えて、信頼できる人に将来を託す任意後見契約

支援する人の選択、支援内容の決定、契約書の作成を、人物と話合いの場、書類の挿絵で示す図。

「認知症になったら、財産や暮らしを誰に任せよう」——その不安に元気なうちに備えるのが任意後見契約です。彦根市の成宮事務所が、あなたが選んだ人・決めた内容で支援が続く形を、契約書の作成から一緒に整えます。

任意後見契約について相談する

任意後見契約とは?

任意後見契約は、認知症や高次脳機能障害などで判断能力が不十分になったときに備え、信頼できる人(任意後見受任者)と、支援してもらう内容をあらかじめ契約で決めておく制度です。最大の特長は、「元気なうちに、自分で支援者を選び、支援の内容を決めておける」ことにあります。

なお、任意後見契約は公正証書で作成することが法律で義務づけられています(任意後見契約に関する法律第3条)。これは、公証人がご本人と面接して意思や真意を確認し、契約の確実性を担保するためです。私文書では効力が生じません。

いつから効力が始まるの?

契約を結んだだけでは効力は始まりません。ご本人の判断能力が不十分になった後、家庭裁判所に「任意後見監督人」の選任を申し立て、監督人が選任された時から効力が生じます(同法第2条・第4条)。この申立ては、任意後見受任者・ご本人・配偶者・四親等内の親族が行えます。当事務所が受任者となる場合は、そのタイミングを見極め、受任者として選任の申立てまで対応します。

成年後見制度(法定後見)との違い

似た制度に「法定後見(成年後見)」があります。主な違いは次のとおりです。

項目任意後見法定後見(成年後見)
利用のタイミング判断能力があるうちに契約判断能力が低下してから申立て
支援者の選び方本人が自分で選ぶ家庭裁判所が選任(希望どおりの方が選ばれるとは限りません)
権限の範囲契約(代理権目録)で定めた範囲の代理権のみ。取消権はなし原則すべての法律行為の代理権と取消権
報酬の決まり方任意後見人の報酬は契約で決める(無報酬も可)。任意後見監督人の報酬は家庭裁判所が決定家庭裁判所が本人の財産額等に応じて決定

任意後見は「自分で選んだ人に、決めた内容で支援してもらえる」点が最大の利点です。一方、本人が結んでしまった不利益な契約を取り消す権限(取消権)は任意後見人にはありません。この点は法定後見との重要な違いです。

こんな方に向いています

  • お子さんがいない、または遠方で頼りにくい方
  • お子さんはいるが、成年後見制度の利用では解決しにくい事情がある方
  • 知らない人が後見人になるのは避けたい方
  • 自分が認知症になったときに備えておきたい方

任意後見契約で決めておけること

任意後見契約では、どんな支援をしてもらうかを自由に決められます。範囲は「代理権目録」に記載し、その範囲内でのみ支援が行われます。

できること(代理権の範囲)

  • 預貯金の管理・支払い、年金の受け取り
  • 不動産の管理・処分(登記が必要な場合は提携司法書士と連携します)
  • 医療・介護サービスの契約、施設入所契約などの手続き
  • 役所・金融機関などの各種手続きの代行

できないこと

  • ご本人が結んだ契約を取り消すこと(取消権はありません)
  • 手術・延命治療・臓器提供などへの医療同意(一身専属的な事項のため、契約で定めても行えません)
  • 食事や入浴の介助などの事実行為(後見人の職務には含まれません)

任意後見だけでは足りない場面と、あわせて備える契約

任意後見は「判断能力が下がった後」に効力を持つ制度です。そのため、判断能力はあるけれど体力が衰えてきた期間や、効力が始まるべき時期を見逃さない仕組みは、別の契約で補います。

任意後見には結び方が3つあります。

  • 将来型:いまは元気で、将来の判断能力低下に初めて備える形。任意後見契約だけを結びます。
  • 移行型:任意後見契約と同時に財産管理委任契約も結び、体力が衰えた段階から支援を受け、判断能力が下がったら任意後見へ移行します。「銀行に行くのがつらくなってきた」方に向きます。
  • 即効型:すでに判断能力が少し不十分だが、契約の意思表示はできる方が、契約後すぐに発効させる形。

効力発生前の期間は、次の契約が支えになります。

  • 見守り契約:定期的な連絡・訪問で状態を確認し、任意後見を始めるべきタイミングを逃さない役割。
  • 財産管理委任契約:判断能力はあるが外出が難しい期間に、預貯金の管理などを代理。

移行型では、判断能力があるうちは財産管理委任で、低下後は同じ受任者が任意後見で、切れ目なく支援を続けられます。当事務所は、ご事情に合わせてこれらの契約を組み合わせて設計します。

当事務所に任意後見契約をご依頼いただくメリット

任意後見契約は“作って終わり”ではなく、将来支援が始まってからが本番です。当事務所にご依頼いただくと、次のような形で負担を軽くできます。

手元に残るもの

代理権の範囲を明記した任意後見契約書(公正証書)が残り、将来判断能力が低下しても、ご自身が選んだ人に決めた内容で支援してもらえる状態になります。

手間の軽減

代理権目録の設計、公証役場との日程調整、戸籍・住民票・印鑑証明などの必要書類のご案内までまとめて対応します。

不備の回避

公正証書での作成や代理権目録の範囲設定を踏まえ、「いざという時に使えない」事態を避けやすくなります(結果を保証するものではありません)。

安心感

社会福祉士・行政書士・FPの複合資格をもち、法定後見人の受任経験がある専門職が対応します。頼れる方がいない場合は、専門職が受任者となる選択もできます。

ワンストップ

見守り財産管理委任死後事務遺言まで一つの窓口で設計。登記は提携司法書士、相続税の申告は提携税理士へ引き継げます。

ご自身でする場合と、ご依頼いただく場合のちがい

比較軸ご自身で手続きする場合ご依頼いただく場合
必要な時間・手間制度確認・代理権目録作成・公証役場調整を自分で設計から公証役場の手配まで代行
平日の来所・書類集め戸籍等の取得や来所を自分で段取り必要書類をご案内し段取りをサポート
不備リスク範囲や様式の不備で使えない恐れ効力発生要件を踏まえて設計(保証はしません)
費用公証人手数料等の実費のみ事務所報酬(55,000円〜)+実費
相談相手都度自分で調べる福祉・法・お金を横断できる専門職に継続相談

依頼をお決めになっていない段階のご相談で構いません。まだ何も準備していなくても、お話をうかがいながら必要な契約を一緒に整理します。

任意後見契約について相談する / ▶ 業務内容と報酬規程を見る

任意後見契約の報酬(税込)

彦根市の成宮事務所の任意後見契約の報酬(税込)は、契約書の作成が55,000円、就任後の受任報酬が月額33,000円〜です。あわせて検討することの多い生前契約の報酬も掲載します。

生前契約関係の報酬(税込)

スクロールできます
契約書の作成契約書作成(税込)受任報酬(税込)
生前対策(終活)コンサル相談料
1時間5,500円
見守り契約33,000円月額
5,500円
財産管理委任契約55,000円月額
33,000円〜
任意後見契約55,000円月額
33,000円〜
尊厳死宣言書33,000円
死後事務委任契約55,000円〜220,000円〜
家族信託契約サポート275,000円〜

※ 契約書作成のみのご依頼も可能です。
※ 公正証書作成には公証人手数料が別途必要となります。
※ 別途、郵送費、手数料などの実費がかかります。

公証人手数料の目安(別途):任意後見契約公正証書の作成には、事務所報酬とは別に公証役場へ支払う費用がかかります。目安は総額で2万数千円〜3万円程度(基本手数料1契約13,000円、登記嘱託手数料1,600円、収入印紙代2,600円などの合計)です。財産管理委任や死後事務を同じ証書に併記する場合は、契約の数に応じて基本手数料(1件あたり13,000円が目安)が加算されます。正確な金額は日本公証人連合会のページや公証役場でご確認ください。

ご依頼の流れ

STEP
無料相談

ご希望と不安をうかがい、必要な契約を整理します。

STEP
ご提案・お見積り

代理権の範囲や契約の組み合わせ(将来型/移行型など)をご提案します。

STEP
契約書案の作成

代理権目録を含む契約書案を作成し、内容を確認いただきます。

STEP
公証役場で作成

公証人との日程を調整し、公正証書として作成します。

STEP
(将来)任意後見の開始

判断能力が低下した際、受任者として監督人選任の申立てを行い、支援を始めます。

対応地域

彦根市・長浜市・米原市・東近江市を中心に、滋賀県全域に対応しています。対面でのご相談が可能です。

任意後見契約のよくあるご質問

任意後見契約はいつから効力が始まりますか?

契約を結んだ時点ではなく、判断能力が不十分になった後に、家庭裁判所へ任意後見監督人の選任を申し立て、選任された時から効力が生じます(任意後見契約に関する法律第2条・第4条)。申立ては、任意後見受任者・ご本人・配偶者・四親等内の親族が行えます。

任意後見人は何でもできるのですか?

契約(代理権目録)で定めた範囲の財産管理と身上監護の手続きを代理できます。一方で、ご本人の契約を取り消す取消権や、手術・延命治療などの医療同意を行う権限はありません。

法定後見(成年後見)とどう違いますか?

法定後見は判断能力が下がってから家庭裁判所が後見人を選びますが、任意後見は元気なうちにご自身で受任者と支援内容を選べます。取消権の有無や報酬の決め方も異なります。

費用はいくらかかりますか?

当事務所の任意後見契約書の作成は55,000円(税込)、就任後の受任報酬は月額33,000円〜(税込)です。これとは別に、公正証書作成のため公証人手数料(目安2万数千円〜3万円程度)等の実費がかかります。

契約書の作成だけを頼めますか?

可能です。契約書の作成のみのご依頼も承ります。将来の受任(任意後見人への就任)まで含めるかは、ご希望に応じて選べます。

身寄りがいなくても契約できますか?

可能です。頼れるご親族がいない場合、行政書士などの専門職が受任者となる形も選べます。任意後見はご自身で支援者を選べる点が法定後見と大きく異なります。

関連記事

判断能力が下がる前に、誰に何を託すか決めておきたい——その検討段階からのご相談で構いません。初回相談は無料(時間制限なし)です。

ご相談のご予約(お電話・9:00〜18:00/土日も受付) 090-9054-1513 ご用件は「相続のことで」だけで構いません。出られないときは留守電にお名前とご連絡先を。当日中に折り返します

ご相談のみで終わっても構いません。こちらから繰り返しご連絡することはありません。土曜・祝日は事前予約で対応。日曜は午前のみ(事前予約)。ご相談は事務所のほか、ご自宅など、ご希望の場所へうかがうこともできます。

関連:老後の備え(生前契約)の全体を見る